コンテナ不足の原因とベトナムへの影響とは?

コンテナ不足の原因と
ベトナムへの影響とは?

新型コロナウィルス感染拡大は空コンテナの不足や輸送価格の高騰など、海上輸送に深刻な影響を与えています。
ベトナムをはじめとする東南アジアも同様。現地との貿易業務に支障をきたしており企業はさまざまな対応を求められています。

コンテナ不足の原因

現在、世界的に空コンテナが不足しています。原因は主に二つ。巣ごもり需要により中国から欧米に向けての輸出が急増していること、そして欧米からの輸出が停滞していることです。欧米諸国に空コンテナがたまった状態にあり、世界的なコンテナ不足を引き起こしていると言われています。

加えて、貨物船の船員が外国港で隔離措置が取られていることにより、コンテナ不足はさらに深刻化。コンテナどころか船便すら確保できないという状況もあり、スムーズな海上輸送を妨げています。中国は欧米に向けた輸出を優先させています。それにより、東南アジアを経由せずに直行するケースが増え、船便が確保できないという問題が生じているのです。

https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/12/f0a1d9dc11bbd09e.html

コンテナ不足により価格が高騰

その結果、日本と東南アジア諸国間で運行しているコンテナ船の運賃が急騰。もともと欧米など長距離の航路は値上がりする傾向にありましたが、長らく東南アジアは横ばいでした。しかし、コロナ禍の影響により、運賃が高額な欧米の航路のコンテナ輸送が優先され、東南アジア航路にコンテナが回ってこないという現象が生じています。

https://www.jmd.co.jp/article.php?no=262467

日本海事センターの報告によると、2021年2月の時点で、横浜港からタイのレムチャバン港に向かうコンテナ船の運賃は40フィートコンテナで昨年と比較すると約1.6倍に跳ね上がっているとのことです。さらに、世界的なコンテナ不足は、日本における製造業にも大きな影響を与えています。東南アジアの工場で生産した部品を日本に送ろうとすると、これまでの2倍以上の運賃がかかることも。製造費用の高騰により商品を値上げ販売せざるを得ない事態が出てくることも予想されています。

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00118/032500045/

ベトナムにおけるコンテナ不足

日本をはじめベトナムに進出している海外企業が多いことから、コンテナ輸送にかかわるクレームが多数来ていることがベトナム海事局により公表されました。クレームの内容は、コンテナ輸送の価格の上昇、サービスを受ける際の追加費用の発生、輸出のための空コンテナの不足とのことです。

ベトナムにおける空コンテナの不足が本格化し始めたのは2020年11月ごろ。大部分の海運会社がコンテナ輸送費用を一斉に引き上げました。それにより2倍から10倍ほど価格が上昇。さらに立て続けに直前のキャンセルが発生するなど、輸出用の空コンテナを確保するのは難しい状況が続いています。

タン・タン社のキェウ・ゴック・フーン副社長の見方によると、ベトナムにおける空コンテナ不足の原因は、新型コロナウィルスの影響による企業の倒産により荷物を積んだままのコンテナが港に放置され利用できない状態になっていることが慢性的な空コンテナ不足を招いていると指摘しています。

輸送費用の高騰については不透明なところも多く、ベトナム海事局は海運業者に費用の根拠を公開することを求めていますが改善の見通しは十分に立っているとは言えません。

https://access-online.net/?p=2615

コンテナ不足に対する企業の対応

コンテナ不足により輸送コストが増加する、現地調達が難しくなるなど、日本企業はさまざまな問題に直面しています。現地でせっかく販路を拡大させたものの、肝心の商品を輸送できない事態も生じています。そこで、船便から航空便に切り替えるケースもありますが、コストは通常の数倍に跳ね上がるため多くの企業は出荷待ちしているというのが現状です。

https://www.nna.jp/news/show/2146058

最後に

EPAの参加や規制緩和が進むベトナムでは、質が良い日本製品の需要がますます伸びています。
中国や韓国と比べて競合が少ない今がベトナム市場進出の絶好の機会です。

私たちシングラは、これまでに培ってきたデジタルマーケティングスキルとベトナム市場でのノウハウを活かし、日本とベトナムの架け橋としてベトナムでのビジネスを検討中の企業様のお役に立つことができます。

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