バイク文化のベトナムに初の都市鉄道が開通!最新の交通事情は?

バイク文化のベトナムに初の都市鉄道が開通!最新の交通事情は?

これまで地下鉄は十分に発達しているとは言えませんでしたが、遂に今月ベトナム初となる都市鉄道が開通しました。
従来の交通手段に加え鉄道が開業したことで今後の変化が予想されるベトナムのインフラ。
本記事では、これまで一般的であったバイクなどの交通手段に加え、最新の都市鉄道についてもお伝えします。


①バイク天国 ベトナム

路上で待機しているフリーのバイクタクシーを利用する場合、運賃を事前に交渉することが必須。
あいまいなまま乗車すると、通常より高い値段で請求されることもあるため、注意が必要です。
また、ベトナム人にとっての主要な移動手段がバイクのため、自分専用のバイクを持つ人が多いです。

その中でも大衆に人気のブランドがホンダ。ベトナムにおけるホンダはバイクの代名詞であり、路上には
「HONDA」と書かれた看板が多く立ち並んでいます。
その認知度と利用率でホンダの現地法人は成長を続け、2020年にはホンダのバイクの生産台数が累計で
3,000万台に達したことも発表されました。

参考:ベトナムで二輪車生産累計3,000万台を達成

メーカー名であるホンダ=バイクとなるほど、ベトナム人の日常生活に浸透していることが分かります。


ベトナムで一般的なバイクの価格帯は?

ベトナム政府は、工業化・近代化政策を打ち出す過程で外資の誘致を通じた国産化を推し進めていました。その流れのなかで、
ホンダベトナムは、1997年12月にバイク生産の許可を取得。バイクの現地生産をスタートさせます。
当時の輸入品は高額だったこともあり、所有できるのは一部の富裕層のみでしたが、現地生産が進むことで価格帯が徐々に下がり、
中所得層にも手が届くようになりました。

ホンダのバイクを例に挙げると、新車と中古車の2つの選択肢があります。新車を購入する場合、その価格は8万円〜35万円程度で、
ベトナム人にとって決して安い買い物ではありませんが、10万円前後であれば手の届かない金額ではありません。

中古であれば3万円程度から購入できます。フェイスブックでの個人販売や非正規の販売店では質の悪い模造品が流通しており、
使い物にならないことが多々あります。このような状況に対応するため、ホンダは中古バイクを販売する正規販売代理店ハウス・ファット
ティエンをオープン。ホンダベトナムが技術指導および品質保証をしているため、中古でも一定の基準をクリアしたものを所有できるようになりました。


ホンダのバイクが人気の理由

なぜそれほどまでに、ホンダのバイクは人気なのでしょうか?人気の理由のひとつはブランド力です。ベトナムに浸透した最初の日本製バイクであるため、
今でも圧倒的に高い信頼性を保っています。また、ホンダのバイクを持つことがある種のステータスとなり、若者にとっても憧れのブランドであり続けています。

ベトナムでは2000年以降、中国製のバイクが大量に流入し、購入後すぐに故障する悪質な模造品も増加しました。その結果、本物の日本製のバイクは、
「故障しない」「燃費がいい」など、さらにイメージが向上した経緯があります。

ベトナム人にとって、バイクは生活のためになくてはならない必需品。そのため、金銭的に少し無理をしてでも資産のひとつとしてとしてホンダのバイクを
購入するベトナム人も少なくないのです。


②その他の交通手段は?

バス
ベトナムでは、これまで鉄道やメトロが発展途上という事情から路線バスが充実しています。運賃も8,000ドン(約40円)~20,000ドン(約100円)程度と
かなりお手頃です。主要路線は10分~30分の間隔で運行していますが、時間通りに来ることは稀なので、時間に余裕がないときはグラブバイクが確実です。

また、長距離移動に対応する高速バスも走っており、主要都市や観光スポットの大部分が網羅されています。大型バスを利用すればシートも快適ですし、
マイクロバスであれば運賃も400,000ドン(約2000円)以内におさまるため、気軽に利用できる交通手段です。


ベトナムでは排気ガスや渋滞の問題が深刻化している事情から、車の購入に多額の税金がかけられているため、所有者は一部の富裕層に限られています。
このような事情から、車を利用する場合は自家用車よりもタクシーもしくはグラブカーが一般的です。タクシーは会社ごとに料金体系が定められていますが、
不当な料金を請求されることもあるので注意が必要です。グラブカーとは、事前予約により利用できる配車サービスのこと。その場で乗車できない不便さは
ありますが、料金を事前に決定できるので安心感があります。


③遂に開通!ベトナム初となる都市鉄道

ベトナムで利用できる主な鉄道は、ハノイとホーチミンを結ぶ南北線。国鉄が運行しているこちらの路線はウェブサイトによる事前予約・決済が必要です。
その他全部で10路線が運行していましたが、鉄道整備が行き届いていないなどの理由から、旅行者の移動にはバスやタクシーなどがおすすめされていました。
しかし今回、着工から9年経過していた都市鉄道が2021年11月についに完成したことにより、都市部の移動の改善が期待されています。
首都ハノイ中心部にあるカットリン駅とイエンギア駅を結ぶおよそ13キロの路線で、延期を繰り返していた中で待望の開業となりました。
現在東南アジアでは地下鉄ブームともいわれており、バイクが主流だったベトナムの交通事情にも今後変化が見込まれるでしょう。



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