消費市場として期待の高まるベトナム|市場の現状と動向

消費市場として期待の高まるベトナム|市場の現状と動向

東南アジアの中でもめざましい経済発展を続けているベトナム。日本企業にとって、ベトナムは事業展開の有望国であり、ベトナムの市場の成長性を高く評価している企業が多いようです。本記事では、ベトナムの消費市場の成長性にフォーカスし、消費市場の現状と動向について解説します。

ベトナムの1人当たりGDP

ベトナムの1人当たりGDPは、1990年以降成長を維持し、2019年に2,715ドルとなりました。

ベトナムの統計総局は、2010年から2017年のGDP統計を集計した結果、今後のGDPが従来の統計より約25%大きくなり、1人当たりGDPはフィリピンと同規模の約3000ドルになるであろうと発表しました。

1人当たりGDPが3,000ドル台を超えると、一般的には車や家電、家具などの耐久消費財の購入意欲が高まるといわれています。実際、ベトナム自動車協会によると、2020年上半期の新車販売台数は前年同期比7.2%増で、特に商用車が56.8%増と大きく伸びたことが報告されています。

消費市場の牽引役は拡大している中間層

ベトナム経済はリーマンショック後も経済成長を維持し、堅調に成長しています。この背景には、中間層が拡大し、消費を支えていることが挙げられます。ベトナムの世帯所得分布を参照しても、中間所得層の割合は、2000年から2018年の間に上昇していることが顕著です。

また、ベトナム統計総局による「ベトナム家計生活水準調査報告書」でも、生活水準が向上し、耐久消費財の普及が進んでいることが報告されています。

最新の統計結果(2018年版)では、ベトナム全国での1人当たりの月間所得の平均は387万ドン(約1万7千円)であり、特に都市部の1人当たりの月間所得が農村部の月間所得を大きく上回っています。このような所得の向上に伴い、着実に耐久消費財の普及が進んでいるといえるでしょう。

最近の消費動向には、質的な変化が見られることも特徴のひとつです。例えば、白モノ家電や車などの消費に加えて、男女を問わず、ファッションや嗜好品など、女性は特にコスメの消費が拡大しています。品質の高い日本製の化粧品は値段的に割高でも好んで買われる傾向いあります。

ちなみに、コーヒー生産が盛んなベトナムですが、嗜好品としてさぞかしコーヒーの消費量が多いのかと思いきや、「世界の一人当たりコーヒー消費量」では、アメリカやヨーロッパ、日本と比較すると意外にも少ない結果が出ています。

ベトナムの小売市場における売上高

ベトナムの小売市場の売上高は、2010年の880億ドル(約9.8兆円)から2017年に1300億ドル(約14.4兆円)へと急速に増えており、2018年には平均成長率が10%と2ケタの成長率を記録し、売上高は1,500億ドル(約16兆円)に到達しました。さらに、ベトナム統計総局では、2019年の小売売上高は2,138億米ドル(約23兆1,105億円)と発表しています。 

小売市場の売上高増加の背景

1.モダントレードの成長

ベトナムでは、トラディショナルトレード(伝統的な小売業態)に加え、モダントレード(コンビニ、スーパーマーケット、ショッピングセンターなどの近代小売業態)が着実に普及しています。コンビニは都市部で当たり前の存在となってきました。

スーパーマーケットの店舗数も増え続けており、ベトナム統計総局の報告によると、2010年の600店舗から、2019年の1000店舗へと大幅に増えています。ショッピングセンター数も、2010年時点では100店舗程度でしたが、2019年には2倍以上の240店舗まで増大しています。

2.eコマース市場の発展

通信販売の利用者数も増加しており、2024年にはさらに拡大すると予測されています。特に、都市部では、若い世代のオンラインショッピング利用率は8割であり、品目では、ファッション、化粧品、IT製品などが中心です。

3.進出する日本の小売企業

日系の大手小売企業は、2014年ごろからベトナムに続々と進出しています。ファミリーマートやイオンモールは2010年頃から進出していますが、2016年には高島屋、翌年にはセブンイレブンが開店しています。

また、アパレル市場は急速に拡大しており、東南アジア最大級といわれるユニクロのベトナム初店舗は、オープン初日に大行列ができ話題となりました。

生産拠点から消費市場への期待

モダントレードが着々と普及し、今後も消費市場として成長性が期待できるベトナム。

日本ブランドはベトナムでも高い品質と技術、安全性の証として受け止められています。ただし、コアの顧客層はホーチミンやハノイなどの都市部に集中しているため、顧客の獲得をはじめ、店舗の用地や人材の確保などで、今後は同業他社とさらに競い合うことになるでしょう。

このベトナムの消費市場にどのような確固とした戦略で進出するかが今後の重要な課題となります。

ベトナムの消費税

最後になりますが、ベトナムには日本の消費税にあたる税金として、国内で消費される商品とサービスに課される付加価値税(VAT)があります。標準税率は10%ですが、水や食料品などの必需品には税率5%の軽減税率が適用されます。
申告・納税義務は企業にありますが、税金を払うのは消費者ですから、企業にとっては原則コストにはなりません。

最後に

私たちシングラでは、日本企業のベトナム進出の支援に携わっています。そのノウハウを生かして、日本とベトナムの架け橋となることができます。
ベトナムでの事業展開についてご関心やご質問のある方はお気軽にご相談ください。

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